森林総研の長谷川陽一様より調査協力依頼がありましたのでお知らせします。
ハチミツ提供のお願い:養蜂で利用されている植物の種の全国調査
○研究の目的
多種多様な植物が日本の養蜂を支えています。したがって、良いハチミツを安定して生産してゆくためには、森林の樹木や草地など、日本の多様な植物種を維持してゆく必要があるのではないかと考えています。
しかし、全国各地で行われる養蜂で、どのような植物が利用されているのかは正確にはわかっていません。
そこで、ハチミツに含まれる花粉のDNA分析を行って、花粉源や蜜源として養蜂に利用されている植物種を全国で明らかにしたいと考えています。
ご協力をどうぞよろしくお願い致します。
○お願いの内容
1個の巣箱から採蜜された50gくらいのハチミツの提供をお願いしたいと思っています。ニホンミツバチの蜂蜜でも、セイヨウミツバチの蜂蜜でもかまいません。
ハチミツは、熱処理などの加工をしていないもので、巣箱の設置場所(緯度経度や市町村など)と、ミツバチが植物から採蜜していた期間がわかるものをお願いします。
その巣箱で育てたミツバチを野菜や果樹の受粉に使っている場合には、それも教えていただけるとありがたいです。
採蜜の場所や季節、ミツバチの種類(セイヨウ・ニホン)が異なる場合に、複数のハチミツをお送りいただくことも歓迎いたします。
ハチミツの送付について、ご不明なことがありましたら、メールかお電話でご相談ください。特に、複数のハチミツをお送りいただく場合には、事前にメールかお電話でご相談いただきますようお願い致します。
○お返しできるもの
ご送付いただいたハチミツにどんな植物の花粉が含まれていたのかをお知らせできます。ハチミツに含まれる花粉は、花粉源あるいは蜜源の植物に由来すると考えられます。また、ハチミツから検出された植物が花粉源と蜜源のどちらの可能性が高いのかについて、既存の情報から付け加えてお知らせします。
(注意)植物の種名のリストのお知らせになり、植物種の量や比率に関する情報は含まれません。
○連絡先・ハチミツのご送付先
長谷川陽一 (国立研究開発法人 森林総合研究所 研究員・農学博士)
メールアドレス: yohase(アットマーク)affrc.go.jp 電話番号: 029-829-8261
住所: 〒305-8687 茨城県つくば市 松の里1 森林総合研究所
(ハチミツをご送付いただく場合には、着払いをご指定ください。)
————————-以下、ご記入いただきたい事柄————————-
(メール送信でも、印刷していただいて、ご送付いただくハチミツに同封でも構いません)
- お名前
- ご連絡先 (メールアドレス、または、お電話番号)
- ミツバチの種類 (ニホンミツバチ、または、セイヨウミツバチ)
- 巣箱の設置場所 (緯度経度、または、市町村 番地 などわかる範囲で)
(例:36°00’29.7″N, 140°07’50.6″E または、つくば市 松の里1)
- ご送付いただくハチミツが、ミツバチによって採蜜されていた期間
(巣箱にハチミツが溜まっていた期間)
(例:2023年5月5日〜7月25日 (5月上旬〜7月下旬などでも可))
不明であれば、巣箱を設置した日(時期)と採蜜した日(時期)をそれぞれお書きください。
- その巣箱で育てたミツバチを野菜や果樹の受粉に使っている ( ○・X )
今回のハチミツ調査についてのQ&A
○今回の調査の概要について
今回の調査は、森林総合研究所が今年4月から始めたものになります。
全国からハチミツをお送りいただいて、ハチミツに含まれる花粉を、DNA分析を使って調べることで、養蜂(蜜源あるいは花粉源)により多く利用されているのは、森林なのか、草地なのか、畑なのか、園芸種なのか、また、その植物種の組成を国内の広い地域で明らかにしたいと考えています。
○質問1:調査期間はいつまでなのか
今年4月から始めたばかりの研究で、これから3年間である程度まとまった成果を出したいと考えています。ですので、ハチミツをお送りいただくのは、今年中でも来年でも構いません。
昨年のハチミツでもハチミツに含まれる花粉のDNA分析はできると考えていますが、採取したてのハチミツの方がDNAの保存状態が良く、より正確にハチミツに含まれる植物種の組成を調べることができると考えています。ですので、採取したて、あるいは採蜜してそれほど期間の経っていない今年採蜜したハチミツをご提供いただけると嬉しいです。
○質問2:調査群は参加者当たり1群を予定しているのか、あるいは、異なる蜂場・期間等毎に多数の方が良いのか
例えば、市の単位で距離の異なる蜂場や、森林や草地、畑、河川沿い、市街地など土地利用の異なる蜂場をお持ちであれば、それぞれの1群ずつのハチミツをお送りいただけると、ありがたいと考えております。
時期については、例えば、春と秋など、ある程度、時期の離れたそれぞれ1群ずつのハチミツが調べられると、様々な植物種を網羅できて良いと考えています。
○質問3:採蜜毎に送付か、まとめて送付か
春と秋など時期の離れたハチミツは、採蜜ごとにご送付いただけるとありがたいです。1週間とか2週間程度であれば、まとめてご送付いただいても問題ないです。
○質問4:容器はどんなものでも良いのか
プラスチック容器や、ガラスに金属キャップの付いた容器など、ハチミツを密閉できるものであればご使用いただけますので、ご用意いただければとてもありがたいです。使用する容器に、前のハチミツ等が残っていたりしないように、きれいに水で洗って、乾燥したものをお使いいただければ、消毒等は必要ありません。
ご希望であれば、こちらからお送りすることもできます。50ml程度の液体を密封できる実験用のプラスチック容器になります。